日本仏教オタクのH君によると、戒律を護る僧が今よりはいた、近代以前の仏教界においても、高位の僧は高貴な出自の人がなるものであり、修業や学問によって高位にのぼりつめる僧はまれであったとか。
その状況は今はもっと悪化していて、今日本で一番名前を知られている僧侶といえば、芥川賞?をとった某小説家の僧侶とか、某天台宗の尼僧である (坊主頭の有名人はいるが、それは大概落語家である)。つまり、修業や教学で広く知られている坊さんって、いないんだな、これが。
そして、本屋に入ってみると、コメンテーターとか評論家とか、文化人と言われる人々が、どこぞの料亭で語りあった対談が、そのまま本になっている。先ほどの有名なお坊様たちもいろいろな雑誌で対談しまくっている。
こういう対談企画を作る人たちは、きっと、何か「異なった」もの同士をぶつけたら「新しい何か」が見えてくる、とかいう幻想をもっているのだろうけど、それはない。
だって、さっきの話にもどると、日本ではたとえ僧侶であっても、大半は修業も勉強もしていないし、コメンテーターとか評論家とかいっても体系的に何かの学問を究めた人でもなく、ようは本質的な意味ではみな同じ素人だからである。